海へ行って陽焼けをしてきただけではだめで
自宅本棚を検索したらありました!初版の(基本的に蔵書は全て初版です)「走れ!タカハシ」が。
簡単にセツメ〜すると、広島カープの高橋慶彦選手をテーマに村上龍が書いた短編集。村上龍はあとがきでこう述べています。
広島カープの高橋慶彦選手は、ファーストベースにヘッドスライディングしてもそれが様になる日本でも珍しいプロ野球選手である。
その理由は、彼の容姿と、運動能力と、そして何よりも、野球を楽しんでいるからだと思う。
1986年の出版です。二十年以上前のこと。
・・・・・
その「走れ!タカハシ」のなかで、PART3 「海へ行って陽焼けをしてきただけではだめで、ただ女をモノにできなかったということだけでオレだけどうしてこう差別されなければならないのだろうか?」という章が気に入っています。
赤提灯の焼き鳥やでハイサワーとレバーの塩焼きを注文し、牝ライオンがインパラの内臓を引き裂くみたいにそれを噛み砕き、祈るようにラジオでタカハシヨシヒコを応援しているダイアン・レイン似のフサ子さんと高校生サイトーのものがたり。
アホらしくて愉しい村上龍節が冴え渡っていました。
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