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文系行進曲

丸の内は文系である。文学部国史学科卒である。日頃あまり意識していなかったのだが、いつ、なぜ、文系(しかもブンガクブなんぞに)に進むことになったのか。

中学までは、教科にカンケイなく勉強キライな真っ当なコドモだった。どうしてキライかっつーと、じっと座ってる授業は退屈だったし、グループ研究発表みたいなのはヒジョーに苦手だったし、宿題に至っては公的抑圧だと認識していた。その認識は今も変わらない。

当然であるが、高校になるとキライがダイキライに進化した。

高1の面談で、担任(数学)は成績表を一瞥するなり「文系やろ?(方言)」と言い放った。本人の希望や適性なんてナニもきかれなかった。「文系にする理由はなんですか?(方言)」とコチラから尋ねてみると、「え?違うとや?作文が得意やろオマエは(方言)」というテキトー杉なお答えが。

作文…いわゆる夏休みの宿題である。マジメな内容の作品を書いて提出したら、国語のセンセイの目にとまり、県だかなんだかのコンクールで金賞をもらったのである。おそらくそのことを指して担任は言ったのであろう。

ちうか、ソレだけの理由?

その当時の丸の内は、「こんな文章を書けばオトナたちは感動するに違いない」というスバラシイ(イヤラシイ)思想の持ち主であった。その思想信条に基づいて、「日本人としてのアイデンティティを全面に打ち出した、高校生らしいみずみずしい感性の文章」ってヤツを書いてみた。テーマは「日本人の季節感」だった思う。よーするに、「ココロにもない優等生的なフレーズ」を原稿用紙にまき散らしただけなのだ。今の丸の内であれば、目を背けたくなるようなシロモノであった。

そんなことで周囲のオトナたちに褒められ(特に学校)、しかも文系に進めだと?

「なんか違う」とは思ったものの、そのそも気の弱い子で(ホントっす!)担任と言い争うのも面倒だったし、本人の希望もへったくれもなかったし、「それでよかです(方言)」と承諾して面談は終わったのである。かなりいい加減だ。

高2になり、文系と言うワリに理系の教科も同じように履修することが分かりガクゼンとした。文系を選択すれば、半分の勉強で済むという淡い期待があった。もちろん、理系に進んでも半分のつもりでいた。香ばしくて無知な高校生だった。

その年の夏休みの宿題は、日本文学の評論もどきを書いた。題材は「安部公房」で、これまたウソ臭いネタ臭いコピペっポイ評論文であった。ネットもウィキもない時代に、どーやって資料を集めたのかあんまり覚えてないが、ムダに理屈っぽいモノを書いたと思う。その作品もどこかのコンクール行きとなり、秋には県文化センターで表彰された。

2年の担任(今度は国語)は面談でいきなり、「ブンガクブに行くんやろ?(方言)」とのたまった。ソレってあまりにも短絡的じゃね?

ただ、このころの丸の内はロバート・キャパやチェ・ゲバラに傾倒していたので(今で言う中二病だ)、「ブンガクブでんなんでんよか、戦場よかましたい(方言)」なーんて恥ずかしいことをホンキで考えていた。黒歴史である。若気の至りである。公開オナニーである。

高3になり、ますます受験勉強がイヤになった。来る日も来る日も消化不可能な大量の宿題を与えられ、貴重な休日は模擬試験ばかり続いた。「オイドンの人格破壊すっとかー!(方言)」と吠えたいのをじっとこらえ(何しろ気の弱い子だったんで)、勉強に関してはテキトーに手を抜く姑息な高校生であった。現実逃避の傾向がますます増加し、熱病のようにYMOの音楽ばかり聞いてた。頭クラクラ、みぞおちワクワク、下半身モヤモヤ。

ヤケクソ気分で高3の夏休みの作文は、さしてキョーミもない浮世絵とアール・デコに関するエセ評論文を提出した。YMOかぶれが突発的に発症したのであろう。これも何かの賞をもらった。

ちうことで、高3の面談ではブンガクブまっしぐらの行進曲を担任(英語)が奏でた。その行進曲にあわせて、ただ歩くことのみ許されたのだ。

当時を振り返り、確かに文章を書くこと自体はキライじゃなかったとは思う。だからつって、それイコール文系の能力であろうはずがないじゃんか!題材が文学や絵画というジャンルだったのが災いしていたのか?それとも単純に、理系教科の成績が芳しくなかったからなのか?(ソレを言ったらどの教科も当てはまるぞ)

こんな風に、じぶんの適性なんてよく分からずに(分かろうともせずに)、なし崩し的に文系の道を進んだ丸の内だが、皮肉なことに現在キョーミある分野はすべからく理系なのだ。気付くの遅杉。

奇をてらったヘンな作文ばかり書いて、オトナたちを欺こうとしたのが敗因だったことは間違いない。あーあ。

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